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「カ・ルガーテ」とは、ルガーデの丘の頂近くにある家を指し、畑仕事の拠点とレチョート用の乾燥室としたことから名付けられています。1930年代、カ ルガーデの創始者テサリには、毎日必ず行わなければならない日課がありました。それは畑に囲まれた小高い山の上の家から馬に4箱のワインを積んで、ヴェローナの町のレストランまでトボトボ歩いて届けに行くことでした。と言うのも、そのレストランはどうしても彼のワインでなければならないと言い、その4箱のワインは一晩で売り切れてしまうほどの人気だったそうです。馬に積める荷は4箱が限界なので、毎日届けに行かなければならなかったのです。彼は現在90歳、もちろん今では馬に荷を積むことはありませんが、そのかわりに毎日欠かさず朝6時から畑に出て葡萄の世話をしています。1986年にカンティーナを設け、アジェンダとしてスタートしました。ミケーレ(31歳)が販売、妹のラウラ(30歳)が輸出、父のアメデオ(55歳)が畑仕事、ミケーレの叔父ジョヴァンニ(47歳)がエノロゴを分担しています。現在畑はトータルで 45ha、3年後には60ha(ソアーヴェ40ha、ヴァルポリッチェラ205ha)にする予定です。これは生産量を増やすためではなく、選別して品質を上げるためです。
収穫はすべて手摘みで行い、外国人労働者の助けを借りず、手慣れた地元の人たちとで行われ、収穫量は通常この地域で認められている140hl/haより25%抑えています。非常に広く清潔な新しいセラーも完成し、中にはレチョート用の乾燥室も作られました。また新たに、発酵の際に窒素ガスを入れて密封状態にし、酸化を防止する設備を導入しました。これはイタリア全土でも10軒しか導入しておらず、アロマが綺麗に出る効果があります。04年はモンテ フィオレンティーネに使用(トレ ビッキエリの獲得に貢献!)、05年はサン ミケーレにも使用、今後は全てのワインに使っていく予定です。また赤ワインの品質向上にも著しいものがあります。その要因は、3年前から2002年の「ガンベロ・ロッソ」で「エノロゴ・オブ・ザ・イヤー」に選ばれたジュゼッペ・カヴィオラと契約している、畑の90%が斜面で火山質質土壌でミネラルが多い土壌、畝に草を生やす、手間はかかるがグイヨ仕立てにする、密植傾向に仕立てるなどが挙げられます。
6年前には想像もできなかったことですが、ソアーヴェに関して、生産量がピエロパン、アルセルミと並び、品質も勝るとも劣らないものとなっています。カ・ルガーテのワインを味わっていただくことで、ソアーヴェのDOCの持つ一般的なイメージをくつがえしたいと思っています。
テサリ兄弟は、近年ソアーヴェ地域において成功を収めている生産者のひとつに挙げられます。アメデオとジョヴァーニは、数年にわたりソアーヴェのトップクラスの生産者となるためワインを販売してきました。そして彼らの無鉄砲と思われるほどの度胸ある経営により、借金をして葡萄の真価を証明するためだけの小さな醸造所を手に入れました。最初の結果は望みあるものでしたが、最高の賞賛を受けるために彼らはさらなる努力を惜しみませんでした。ガンベロ・ロッソ「ヴィニ・ディタリア」より抜粋
カ・ルガーテ アーヴェ・クラッシコ “モンテ・アルト” 2021年 このモンテ アルト)は、ソアーヴェとしてではなくイタリアの白ワインとして最も素晴らしい部類に入るカ ルガーテの看板的な位置づけのワインで、多くの品評会などで絶賛されています。ヴェネトのスペシャルな白ワインを造る生産者 カ ルガーテが造る、最高品質のソアーヴェ クラッシコ スペリオーレ。ソアーヴェはヴェネトの白ワインの中で最も知名度が高いだけでなく、州のDOCワインの中の25%を占めるワインで手頃な白ワインとして認識されてきました。ところがこの10年間で、このカ ルガーテを始めとする一部の志の高い生産者の努力により質を重視したソアーヴェの名声は高まり、2001年にDOCGに昇格しました。しかし、カ ルガーテのスペリオーレのメインラベルにはソアーヴェの文字がありません。彼らは「自らが求めるワインを造っているのであって、ソアーヴェを造っているわけではありません。」といいます。ソアーヴェの枠にとらわれないヴェネトを代表する白ワイン、カ ルガーテの名前はもう誰もが知っています。