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ドラピエ社は、シャンパンの中心の町ランスから遠く離れたウルヴィル村にあり、セラーは12世紀に建てられたものです。1615年から葡萄栽培を行い、1920年からシャンパンの生産を開始、'51年から自社で瓶詰め、'86年からネゴシアンを始めました。創業以来、家族経営を貫く名門中の名門です。自家葡萄園(ウルヴィルには40ha、全体で75ha)から非常に近い為、きめ細やかな注意を払い造っています。アサンブラージュもバランス良く香り高いドラピエスタイルを守っています。ルミアージュは手で行っています。ドサージュにはなんと25年間熟成させたリキュールを使っています。これは、若いリキュールでは強すぎるので、ソフトな印象を与えるためです。ピノ ノワールの比率が高いことからくる力強い味わいが特徴です。
ドラピエ社は、ヒュー・ジョンソンの「ポケットワインブック」に掲載されて、「ワインスペクター」や「クラスマン」にもしばしば取上げられています。かつて大統領を務めたシャルル ドゴールや俳優のジャン ポール ベルモンドなど著名人が愛飲しています。ロバート パーカーJr.「バイヤーズガイド」に4つ星・エクセレント生産者として掲載されています。「ドラピエのシャンパンは、シラク大統領や、オペラ歌手の故ルチアーノ・パヴァロッティ氏をはじめとした世界のセレブリティに愛飲されています」と現社長ミッシェル・ドラピエが語るように、世界からその品質に注目が集まっています。
「葡萄栽培だけでなく、その質や特性を活かし、シャンパンそのものについても人工的な手を出来るだけ加えない」というテロワールに忠実なシャンパン造りは、一般の市場よりもこだわりレストランなどの業務用市場に特に人気があるシャンパンとしてフランス全土で有名です。
メゾン・ドラピエはピノ・ノワールのスペシャリストとして高名、『ピノ・ノワールの父』として崇められる。特にレストラン関係者から絶大な人気を誇る。流行のスタイルではなく、どこかいかつく、素朴。適度にふくよかな酒質。ひと口で終われない味わい深い奥行きがそこにはある。違和感を覚えるくらいに熟した果実感の中に土壌由来のミネラルが感じられる。そして明らかにシャルドネとは違う質感の柔らかい後を引く酸。時代に流されず他のメゾンとは一線を画す独自の味わいの世界を守り続けている貴重な存在と言えるかもしれない。
最後にドラピエの味わいを決定付ける大きな要素になっているであろうドサージュに関して。これは数多いシャンパンメゾンでも唯一であろう、25年間熟成させた門出のリキュールを使っている。若いリキュールでは味わいが強すぎるため、熟成によって角が取れ丸くなったリキュールを添加するのだという。柔らかく、全てが溶け合ったような味わいのまとまりはこのドサージュによるものなのかもしれない。派手さはないが、当たり前のように柔らかく、優しくまとまった味わいは、葡萄栽培は勿論、門出のリキュールに至るまで細部に拘ったからこそ完成するピノ・ノワール・シャンパーニュの唯一無二の個性なのではないだろうか。
重力で軽くプレスされた第一果汁のみを原料にし、ポンプなどは使用しません。そのため、葡萄は余計な酸素との接触もなくSO2の添加を通常の1/3以下に抑えることが可能になります。SO2の添加をできる限り抑える(40mg/l)。
黄金の色調とピノ種独特の香りが特徴。滑らかで味わいの持続するエレガントな仕上がりのシャンパン。サービス白いお肉料理との相性が良い。
1960年代、シャルル・ド・ゴールはエリゼー宮殿や公務のための旅行を行う以外、コロンベイ・レ・デュ・エグリース村にある私邸ボアセリに居住していた。私邸の周辺に広がるぶどう畑、そこは輝かしい戦歴につながるものであったため強い愛着を抱き続け、彼がこよなく愛したこの地区の産物を食することに喜びを感じていた。
軍営の側近であったデュ・ボンネヴァ大佐がシャンパン・ドラピエの愛飲者であった関係で、ド・ゴール将軍はドラピエのシャンパンと出会うことになった。特に、ピノ・ノワールの豊な風味が楽しめるエキストラ・ドライが彼のお好みであった。1990年6月18日、彼の兵役50周年祝典を記念して、彼の肖像画をシャンパンに描きこんだ「コレクション・シャルル・ド・ゴール」がこの歴史的人物に対する尊敬の念を込めて製造販売されたのである。
シャンパーニュの南端ウルヴィルに位置するドラピエは先進的に有機栽培に取り込んできた自然派生産者に食事に招かれるとドラピエのシャンパーニュが使われることが非常多い。